Leonardo AI は商用利用できる？料金プランごとの権利関係と企業が注意すべきポイント

「Leonardo AIで生成した画像を商用利用したいけど、無料プランと有料プランで権利関係はどう違うの？」「ビジネスで使う際の法的リスクや注意点は？」そんな疑問を持つビジネスパーソンは少なくありません。

Leonardo AIは2025年6月時点で世界中で2,900万人以上が利用する人気の画像生成AIツールですが、商用利用には料金プランごとの著作権の違いや利用規約の理解が不可欠です。本記事では、Leonardo AIの商用利用の可否から、無料プラン・有料プランの権利関係の違い、料金プラン比較、ビジネス利用時の法的注意点、競合ツールとの比較まで、実務で必要な情報を網羅的に解説します。

※無料プランでPublic生成した画像は商用利用可能ですが、Leonardo AI側も当該画像とプロンプトの永続的な使用権・複製権・配布権・派生物作成権を保持します。一方、有料プランのPrivate生成では、完全な所有権・著作権・知的財産権をユーザーが独占的に保持できます。

Leonardo AIは商用利用できる？結論と基本条件

Leonardo AIで生成した画像は、無料プランと有料プランのいずれでも商用利用が認められています。公式FAQおよび利用規約において商用利用可能である旨が明記されており、企業のオウンドメディアや広告素材、商品パッケージなど、幅広いビジネス用途で活用できます。

ただし、無料プランと有料プランでは知的財産権の帰属や画像の公開設定が大きく異なるため、ビジネス利用時には慎重なプラン選択が欠かせません。

無料プランでも商用利用は可能

Leonardo AIの無料プラン（Free）では、1日150トークン（基本的に150枚の画像生成に相当）を利用でき、生成した画像を商用利用することができます。利用規約では、無料ユーザーに対しても「非独占的・ロイヤリティフリーのライセンス」を付与しており、販売用のイラストや広告バナーへの利用が認められています。

ただし、無料プランで生成した画像は自動的に公開され、Leonardo AIおよび他のユーザーも閲覧・利用可能な状態になる点に注意しましょう。

有料プランと無料プランの権利関係の違い

有料プラン（Apprentice、Artisan、Maestro）のPrivate設定では、ユーザーが出力の所有権を保持し、Leonardo AIはサービス提供目的のみで画像を使用します 。Private設定により画像を非公開にでき、企業のブランドイメージを守りながらビジネス利用できます。

一方、Public設定（無料プランのデフォルト）では、Leonardo AIが画像に対する永続的な使用権・複製権・配布権・派生物作成権を保持します 。機密性の高いプロジェクトや独自性を重視するビジネス用途には、有料プランのPrivate設定が不可欠です。​

ビジネス利用で押さえるべき3つのポイント

実務においては、これら3点を社内ガイドラインに明記し、リスク管理体制を整えることが成功の鍵となります。

Leonardo AIの商用利用条件をプランごとに比較

Leonardo AIはトークン制を採用しており、基本的な画像生成で5-8トークンが消費され、アップスケールなどの高度な機能を使用すると追加でトークンが必要になります。

2025年12月時点では、4つの主要プランが提供されており、それぞれ月間トークン数や機能制限が異なります。ビジネスでの利用規模や独自性の重視度に応じて、最適なプランを選択することが求められます。

無料プラン｜制約を理解した上での活用法

無料プラン（Free）は月額$0で、1日150トークンを利用できます。月換算では約4,500トークンで、基本設定では約560-900枚の画像生成が可能であり、小規模な試作や検証用途には十分な容量です。ただし、画像の自動公開とトークンの日次制限により、継続的な大量生成やブランド保護が求められるビジネス用途には向いていません。

無料プランは、本格導入前のツール評価やプロンプト設計のテスト段階での活用に最適であり、実務の現場でも「有料プラン移行前の検証期間」として位置づけるのが効果的です。

画像が自動公開される仕組みと影響

無料プランで生成した画像は、Leonardo AIのコミュニティギャラリーに自動的に公開され、他のユーザーも閲覧・利用できるようになります。この仕組みにより、競合他社が同じ画像を自社のマーケティングに使用するリスクがあり、ブランドの独自性を損なう可能性があります。

機密性の高いデザイン案や未発表の商品イメージには、Private設定での生成が推奨されます。

トークン制限と1日の生成可能枚数

無料プランの150トークン/日という制限は、基本設定での画像生成で1日約18-30枚に相当し、高解像度設定やImage Guidanceなどの高度な機能を使用するとさらに消費量が増加します。​実務では、継続的なマーケティング素材制作には不十分な量といえるでしょう。

トークンは毎日午前0時（UTC）にリセットされ、翌日への繰り越しはできないため、計画的な利用が求められます。

Apprenticeプラン｜小規模ビジネスに最適な理由

Apprenticeプランは月額$12（年払いで$10/月）で、月間8,500トークンを利用できます 。このプランは、月に約1,000-1,700枚の画像を生成したい小規模事業者や個人事業主に適しています。​

最大の特徴は、プライベート生成機能により画像を非公開にでき、出力の所有権がユーザーに帰属する点です。SNS投稿やブログ記事用の素材制作には十分な容量といえます。

Artisan・Maestroプラン｜本格的なビジネス活用向け

Artisan Unlimitedプラン（月額$30、月間25,000トークン）とMaestro Unlimitedプラン（月額$60、月間60,000トークン）は、デザイン制作業や広告代理店など、大量の画像生成を必要とする企業に適しています。Maestroプランでは、月間60,000トークンにより月間約7,500-12,000枚の画像を生成でき、複数のクライアント案件を同時進行できる生産性を実現します。

さらに、これらのプランでは同時実行数が増加し、複数の画像を並行生成できるため、タイトなスケジュールのプロジェクトにも対応可能です。

あなたの会社に合うプランの選び方

プラン選択の基準は、月間の画像生成枚数と独自性の重視度です。月に約1,000枚程度ならApprentice、月に3,000枚程度ならArtisan、複数プロジェクトで月に10,000枚前後ならMaestroが適しています。

導入支援の現場では、まず無料プランで2週間のトライアルを実施し、実際の消費トークン数を計測する方法が効果的です。その上で、計測値の1.5倍の余裕を持ったプランを選択すれば、突発的な大量生成にも対応できる体制を構築できます。

Leonardo AIをビジネス利用する前に知っておくべき注意点

Leonardo AIの商用利用には、著作権侵害や利用規約違反といった法的リスクが伴います。特に、プロンプト作成時の表現選択や他ユーザーのモデル使用には細心の注意が必要です。

2024年7月にCanvaに買収されたLeonardo AIは、企業としての信頼性は高まっていますが、ユーザー自身がコンプライアンスを徹底する責任は変わりません。

著作権侵害のリスクと具体的な対策

AI生成画像の著作権リスクは、既存の著作物に酷似した画像を生成してしまうケースと、学習データに含まれる著作物の影響を受けるケースの2つに大別されます。前者を防ぐには、プロンプトに具体的な著作物名を含めず、一般的な特徴描写に留めることが大切です。

後者については、最終的な法的責任はユーザーが負うため、重要なビジネス用途では法務部門によるレビューが望ましいでしょう。実務では、生成した画像を商用利用する前に、類似画像検索ツール（Google画像検索など）で既存作品との類似性をチェックするプロセスを確立すべきです。

プロンプト作成で避けるべき表現

プロンプトに「ピカチュウ風」「ディズニースタイル」「スタジオジブリ的」といった具体的な著作物名やブランド名を含めると、著作権侵害のリスクが高まります。代わりに「黄色い小動物キャラクター」「ファンタジーアニメ風」「手描き風の背景」など、一般的な特徴描写を使用すべきです。

実在の企業ロゴや商標を再現するプロンプトも厳禁であり、これらを使用した画像は商標権侵害に該当する可能性があります。多くの企業で効果が出ているのは、社内でプロンプト作成ガイドラインを整備し、NGワードリストを共有する方法です。

実在の人物やキャラクターの取り扱い

実在の有名人や政治家の名前をプロンプトに含めると、肖像権・パブリシティ権侵害のリスクがあります。Leonardo AIの利用規約でも「実在人物の偽装表現」は禁止用途として明記されています。有名キャラクターについても同様で、「マリオ」「ドラえもん」などの固有名詞を使用すると、著作権者から削除要請や損害賠償請求を受ける可能性があります。

ビジネス利用では、架空のオリジナルキャラクターの作成に徹し、既存キャラクターを想起させる要素を避けることが鉄則です。

他ユーザーのLoRAやモデルを使う際の制限

Leonardo AIのコミュニティには、ユーザーが作成した多数のLoRA（追加学習モデル）やCustom Modelが共有されていますが、これらには個別のライセンス条項が設定されている場合があります。「Personal Use Only（個人利用限定）」などの制限付きライセンスのモデルを使用して生成した画像を商用利用すると、モデル提供者の権利を侵害する可能性があります。

商用利用を前提とする場合は、自社でカスタムモデルをトレーニングするか、商用利用可能と明記されたモデルのみを使用しましょう。実務では、使用するモデルのライセンス情報を生成前に必ず確認し、記録を残すフローの確立が効果的です。

一般的なAIサービスで禁止されている用途

これらの禁止事項に違反した場合、アカウント停止や法的措置の対象となります。特にビジネス利用では、企業の社会的責任の観点からも、これらの禁止事項を厳格に遵守する必要があります。

実務では、生成した画像を公開前に複数名でレビューし、規約違反の可能性がないか確認するプロセスの導入が求められます。

トラブル発生時の責任の所在

Leonardo AIの利用規約では、生成コンテンツの正確性や合法性についてLeonardo AI側は一切の責任を負わないと明記されています。つまり、著作権侵害や肖像権侵害などのトラブルが発生した場合、すべての責任はユーザー側が負うことになります。

海外企業が提供するサービスであることを認識した上で利用する必要があります。重要なビジネス用途での利用前には、必ず法務部門または外部の法律専門家によるレビューを受け、万が一の訴訟リスクに備えた保険加入も検討すべきです。

Leonardo AIのプライベート設定と画像の権利管理

画像の公開設定と権利管理は、ビジネス利用において最も重要な要素の一つです。Leonardo AIでは、プランによって画像の公開・非公開設定が異なり、これが知的財産権の帰属と直結しています。

企業のブランド価値を守りながらAI画像生成を活用するには、プライベート設定の仕組みを正確に理解する必要があります。

有料プランで使える非公開設定のメリット

有料プラン（Apprentice以上）では、生成した画像をプライベート設定により完全に非公開にできます。プライベート設定にした画像は、Leonardo AIのコミュニティギャラリーに表示されず、他のユーザーから閲覧・利用されることもありません。さらに重要なのは、プライベート設定の画像はAIの学習データとしても使用されない点です。

これにより、未発表の商品デザインや機密性の高いマーケティング素材を安全に生成できます。実務では、プライベート設定をデフォルトにし、意図的に公開したい画像のみパブリック設定に変更する運用が効果的です。

無料プランの画像公開がビジネスに与える影響

無料プランで生成した画像は自動的に公開されるため、競合他社が同じ画像を自社のマーケティングに使用するリスクがあります。

例えば、あなたの会社が無料プランで作成したバナー広告を使用した場合、競合他社も同じ画像をダウンロードして広告に使用できてしまいます。これは、ブランドの独自性を大きく損ない、顧客の混乱を招く可能性があります。大手企業がAI画像生成を導入する際に有料プランを選択しているのは、こうした独自性確保の観点からです。

無料プランは、内部資料やプレゼンテーション用など、外部に露出しない用途に限定すべきです。

独自性を保つための実践的な方法

Leonardo AIを実務で活用できる具体的なシーン

Leonardo AIは、マーケティング、デザイン制作、商品開発など、幅広いビジネスシーンで活用されています。

グローバルでは2,900万人以上のユーザーが様々な業界で実務利用しており、具体的な成果も報告されています。ここでは、日本企業での導入を想定した実践的な活用シーンを紹介します。

マーケティング素材での活用事例

マーケティング領域では、SNS投稿画像、広告バナー、メールマガジンのヘッダー画像など、日常的に大量のビジュアル素材が必要とされます。従来は外部デザイナーへの委託やストックフォトの購入が一般的でしたが、Leonardo AIを活用することで、社内で即座に素材を生成できます。

パルコは、画像生成AIを駆使したファッション広告を2023年に展開し、人物から背景まで全てAIで制作することで、従来の写真撮影コストを削減しながら、多様なビジュアル表現を実現しました 。このような活用例は、Leonardo AIでも実現可能です。

SNS投稿や広告バナーへの利用

SNSマーケティングでは、毎日の投稿に適した画像が求められますが、Leonardo AIを使えば数分で複数のバリエーションを生成できます。例えば、新商品のティーザー広告では、プロンプトで「商品の特徴」「ターゲット層の雰囲気」「季節感」を指定すれば、A/Bテスト用の複数パターンを一度に作成可能です。

広告バナーについても、サイズ違いや色違いのバリエーションを迅速に生成でき、PDCAサイクルを高速化できます。実務では、生成した画像にCanvaやFigmaでテキストやCTAボタンを追加し、完成度を高めるワークフローが効果的です。

Webサイトやプレゼン資料での使い方

コーポレートサイトのヒーローイメージや事業紹介ページの挿絵として、Leonardo AIで生成した画像を活用する企業が増えています。特に、抽象的なコンセプト（「信頼」「革新」「成長」など）を視覚化する際に、ストックフォトでは表現しにくい独自のイメージを作成できます。

プレゼン資料では、データを補完するインフォグラフィック風の画像や、顧客の課題を表現するイラストをAI生成することで、視覚的訴求力を高められます。

株式会社mignは、建築デザイン案をChatGPTと画像生成AIを組み合わせて自動提案するシステムを2023年に構築し、顧客とのインタビュー内容から自動的にデザイン画像を生成する仕組みを実現しました 。このようなシステムは、Leonardo AIのAPI連携でも構築可能です。

商品パッケージやデザイン制作での注意点

商品パッケージにAI生成画像を使用する際は、独自性と法的リスクの両面から慎重な検討が必要です。パッケージデザインは商標登録される場合が多く、類似デザインとの競合を避けるため、事前の商標調査が不可欠です。

企業事例として、玩具の新製品開発において画像生成AIを導入し、従来の100倍以上のビジュアル案を自動生成することに成功した事例も報告されています 。こうした活用では、最終的な商品化にあたって人手によるブラッシュアップと法務チェックを徹底することが重要です。

実務経験から言えば、商品パッケージでは、AI生成画像を「アイデアスケッチ」段階で活用し、最終デザインは専門デザイナーが仕上げる分業体制が効果的です。

業種別の導入例

中小企業がこれらの成功パターンを再現するには、まずApprenticeプラン（月額$12）で小規模に開始し、ROIを測定しながら段階的に活用範囲を拡大する方法がおすすめです。

競合ツールとの比較｜Leonardo AIの強み

AI画像生成市場では、Midjourney、Stable Diffusion、DALL-E 3など、複数の競合ツールが存在します。2025年12月時点で、それぞれのツールは異なる強みと料金体系を持っており、ビジネス用途に応じた選択が求められます。

Leonardo AIは、使いやすさとコストパフォーマンスのバランスに優れ、特にビジネス初心者に適しています。

Midjourneyとの違い｜料金と権利関係

Midjourneyは、2025年12月時点で無料プランを提供しておらず、最低でも月額$10のBasicプランが必要です 。商用利用は全プランで可能で、Basic（月額$10）、Standard（月額$30）、Pro（月額$60）、Mega（月額$120）の4つのプランがあり、生成枚数や機能に応じて選択できます。

一方、Leonardo AIは無料プランでも商用利用が可能で、中小企業にとって導入ハードルが低い点が大きな強みです。

画質については、Midjourneyの方がフォトリアリスティックな表現に優れる傾向がありますが、Leonardo AIはゲーム業界向けに開発された背景から、イラスト風やコンセプトアート風の表現に強みを持ちます。

Stable Diffusionとの使い分け

Stable Diffusionは、オープンソースの画像生成AIで、ローカルPCにインストールして無料で使用できる点が最大の特徴です。技術的な知識があれば完全にカスタマイズでき、生成枚数の制限もありません。ただし、導入には高性能なGPU（NVIDIA RTX 3060以上推奨）と技術的なセットアップが必要で、ビジネスユーザーにとってはハードルが高いです。

Leonardo AIは、Stable Diffusionのエンジンをクラウドで利用できるため、技術的な知識がなくても高品質な画像を生成できます。レベルファイブは、ゲーム開発にStable Diffusionを導入し、背景画像の制作を効率化していますが、専任のエンジニアによるシステム構築と運用が前提となっています。技術リソースが限られる中小企業には、Leonardo AIのようなクラウド型ツールが適しています。

ビジネス利用で Leonardo AIを選ぶべき理由

Midjourneyは有料プランが必須であり、Stable Diffusionは技術的ハードルが高いのに対し、Leonardo AIは無料で試用しながら段階的に有料プランへ移行できます。2024年7月にデザインツール大手のCanvaに買収されたことで、今後Canvaとの統合機能が強化される可能性もあり、デザインワークフローの効率化が期待できます。

実際、Leonardo AIはAWS上で運用されており、Amazon EC2 Inferentia2インスタンスの導入によりコストを60%削減し、画像生成速度を最大35%向上させた実績があります。この技術基盤の強さは、ビジネス利用における安定性と拡張性を保証しています。

Leonardo AIを導入する前に確認すべきチェックリスト

企業がLeonardo AIを導入する際には、技術的な検証だけでなく、社内承認プロセスや法務チェック、投資対効果の試算が必要です。

特に、中堅企業以上では稟議書の作成が求められるため、事前に必要な情報を整理しておくことが大切です。ここでは、導入前に確認すべき3つの重要項目を解説します。

社内稟議で説明するべき3つのポイント

実際、Leonardo AIはStripeの決済システムを活用して189カ国で事業を展開し、2024年に年間経常収益1,000万ドルを達成しているため、ツールとしての信頼性を強調できます。

法務部門に確認すべき事項

• 利用規約の準拠法（オーストラリア法）への対応
• 生成画像の著作権帰属
• 他社モデル使用時のライセンス確認
• データプライバシーポリシー

Leonardo AIは海外企業が提供するサービスであり、紛争が発生した場合は海外での法的手続きが必要になる可能性がある点を理解しておく必要があります。データプライバシーについては、有料プランのプライベート設定により生成画像が学習データとして使用されないことを確認すべきです。

法務部門との協議では、想定される利用シーン（SNS投稿、広告バナー、商品パッケージなど）ごとにリスク評価を行い、特に商品パッケージや商標登録を伴う用途では、生成画像の独自性と他社権利との非侵害性を厳格にチェックする体制を整えることが大切です。

コスト試算と投資対効果の考え方

Leonardo AI導入のROI（投資対効果）を試算するには、現状のデザイン制作コストとの比較が有効です。例えば、外部デザイナーに広告バナー1枚を委託すると5,000円〜10,000円かかりますが、Leonardo AIのApprenticeプラン（月額$12、約1,800円）では月間約1,000-1,700枚の画像を生成できるため 、月に2枚以上のバナーを作成すれば元が取れる計算になります。

実務では、「外部委託費削減」「制作時間短縮による人件費削減」「A/Bテストのバリエーション増加による広告効果向上」の3つの観点からROIを算出します。画像生成AIを活用した企業事例では、デザイン案の数が従来の100倍以上に増加し、商品化までの期間短縮と市場投入の成功率向上という間接的な効果も報告されています。

実務経験から言えば、導入初年度は「学習投資期間」と位置づけ、2年目以降に本格的なコスト削減効果を期待する中長期的な視点が成功の鍵となります。

よくある質問｜Leonardo AIの商用利用

無料プランで生成した画像を広告に使えますか？

はい、無料プランで生成した画像も広告に使用できます 。ただし、Public生成の場合、Leonardo AIも当該画像に対する永続的な使用権・複製権・配布権を保持します。

ただし、無料プランで生成した画像は自動的に公開され、他のユーザーも同じ画像を使用できるため、広告の独自性が損なわれるリスクがあります。競合他社が同じ画像を広告に使用する可能性を考慮すると、ブランドイメージを重視する企業には有料プランの利用をおすすめします。

有料プランに切り替えると過去の画像の権利はどうなりますか？

無料プランから有料プランに切り替えても、過去に無料プランで生成した画像の権利関係は変わりません。無料プランで生成した画像は、プラン変更後もLeonardo AI側が権利を保持し続け、他のユーザーも利用可能な状態が継続します。

有料プラン移行後にPrivate設定で生成した新しい画像については、ユーザーが出力の所有権を保持し、Leonardo AIはサービス提供目的のみで使用します 。したがって、重要なビジネス用途の画像は、有料プラン移行後に再生成することをおすすめします。

法人向けプランと個人プランの違いは何ですか？

Leonardo AIでは、複数メンバーでの利用に関する法人向けオプションが検討できる場合があります。詳細については公式サイトへの問い合わせが必要です。チーム全体で月間トークンを柔軟に配分でき、管理者による使用状況の一元管理ができます。

さらに、請求書払いや複数アカウントの一括管理など、企業の経理・管理体制に適した機能が提供されます。中規模以上の企業で複数部署がAI画像生成を利用する場合は、Teamsプランの導入を検討すべきです。

生成した画像にクレジット表記は必要ですか？

Leonardo AIでは、生成した画像に対するクレジット表記は義務付けられていません。

有料プラン・無料プランいずれの場合も、「Generated by Leonardo AI」などの表記なしで画像を使用できます。ただし、他ユーザーが作成したLoRAやCustom Modelを使用して生成した画像については、モデル提供者が独自にクレジット表記を求めている場合があるため、各モデルのライセンス条件を確認する必要があります。

商用利用の安全性を最大化するには、自分でトレーニングしたカスタムモデルのみを使用することが望ましいでしょう。

海外の規約ですが日本企業も同じ条件で使えますか？

はい、日本企業もLeonardo AIを同じ条件で使用できます。Leonardo AIはオーストラリアの企業ですが、利用規約は世界中のユーザーに共通で適用されます。

支払いはStripe決済システムを通じて行われ、日本のクレジットカードでも問題なく決済できます 。ただし、海外企業が提供するサービスであり、紛争が発生した場合は海外の法制度に基づく解決プロセスとなる可能性がある点に注意しましょう。

日本企業がLeonardo AIを導入する際は、この法的リスクを理解した上で、国内の法務専門家に相談することが賢明です。2024年7月にCanvaに買収されたことで、今後はCanvaの日本法人を通じたサポート体制が整備される可能性もあります。

※本記事の情報は2025年12月時点のものです。Leonardo AIの利用規約や料金プランは予告なく変更される可能性があるため、商用利用の際は必ず最新の公式情報をご確認ください。重要なビジネス用途での利用前には、法務専門家への相談をおすすめします。